28章 こうすれば対人関係は楽になる
中年のある女性は対人関係でとても悩んでいました。それはある人の心無い言葉の暴力によって、ずっと傷つけられていたからです。彼女自身はとても思いやりのあるやさしい性格で、常に相手のことを中心に考えて行動しています。ところが相手の方はというと、そんなことなどお構いなしに自分が思い感じたままをストレートに口に出すのです。それでいてその率直な行動が、時には相手を傷つけているということさえ考えたことはありません。要するに悪気が全くないのです。
しかしその女性にとっては相手のひと言ひと言がいちいち心にグサッと突き刺さります。これでは勝負になりません。彼女は日に日に心労が積み重なりやつれてゆきました。まさに対人関係に振り回されてダウン寸前です。
さっさと相手から逃れてしまうことが出来れば何の苦労もありません。しかしそんなことは現実が許しません。さあこんな時あなたならどうなさいますか。
私の指導は次のようなものでした。
「この世界は対人関係の世界であるといってもいい位人間関係が大切です。顔かたちが違うように100人いれば100通りの性格があります。その中にははじめから悪意がある人もいれば、意地悪する気など全く無くてただ自己中心的に行動する人も沢山います。はっきり言って相手がどうであろうと、そんなことは問題ではありません。最も重要なのは、そのような人間を批判したり非難したりすることではなく、どんな相手に対してもあなたがこの人はこういう人だと、割り切って対応できるようになることです。
「この人はこういう人間なのだ!」
「あくまで自分中心にしか考えることができない幼い人だ!」
「他人のことは後回しにする人なのだ!」
「もっと私のことを考えてくれ、と要求してもできない人にはできないのだ。」
「それは幼い子供に数学の微分積分を教えてもできっこないのと同じこと。」
「この人の生き方はこれから先も変わらないのだ!」
「だから無理な要求しても始まらない!」
「それより相手のどこか片隅にでもちょっとした良い所があれば、それを認めてほめるようにしよう!」
人間は大きく捉えてみれば、どんな人も長所半分短所半分です。それは短所が悪い方から見たときであり、裏返せばそのまま長所になるからです。
無理に相手とやりあったり争うよりも、そのままで彼の長所を見つけて認めてあげほめてゆくようにした方が、はるかに楽に生きてゆくことがデいるようになります。
また、「割り切ること」で相手を許すことができます。相手を許すことができたとき、自分もまた自分自身の欠点を許すことができるようになります。こうして長く続いた緊張から心底開放されて素晴らしいあなたが輝きだすことができるようになります。勿論前述の女性は今本当に楽に毎日を過ごしておられます。
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