36章 心の仕組みはこうなっている

               
 
 心の働きは脳細胞の働きによります。脳には約1000億個の脳細胞があるといわれています。それらが互いに協力したり抑制しながら、うまく活動して心を作り出しています。

 心はその働きから4階建ての構造をイメージすると分かりやすいと思います。それは原始的な生物から人間に至るまでの、生命の進化そのものを象徴しています。

 1階の赤い部位は生きるために必要な本能に関する働き(植物脳)、2階の黄色の部位は嬉しい悲しい不安など感情をおこす働き(動物脳)、3階の緑色の部位は知性理性創造力など人間独自の働き(人間脳)となっています。これらの働きは自分自身で認識することができます。

 さて、問題となるのはここから上の部分です。最上位に位置するグレーの部位は、潜在意識と呼ばれ普通では意識しません。しかしその働きはとてつもないほど大きなものがあります。一説によれば意識が5%に対して、潜在意識は実に95%もの力で人生そのものに影響すると言われています。病気やストレス、仕事の成否、試験の合否、人との出会いなど人生の様々な出来事に影響すると考えられます。

 本能や感情は毎日波のように緩く時には激しく時には緩く変化するものです。例えば血糖値が下がれば体にエネルギーを供給するために、空腹感がおこります。もし食べ物が無いと、感情がイライラして怒りっぽくなります。しかしパンでもご飯でも飢えを満たすことができれば、たちまち理性が働いてすぐに穏やかな気持に戻ることができます。

 このよう考えると病気の症状や検査結果にばかり心の焦点を合わせていると、波の変化によって心は常に一喜一憂して不安定になっていなければなりません。常に感情を激しく興奮させていると、多量のエネルギーが消費されて不足しがちとなり疲れやすくなります。すると自然治癒力にまでエネルギーが回ってゆかなくなり、結果的に治癒力が十分に発揮されずに治りが遅れます。当然免疫力も低下するため細菌やビールスに感染しやすくなります。


 それだけではありません。エネルギー不足から仕事や勉強の集中力も衰え能率が低下します。対人関係でも相手に気合負けしてしまい、相手の言いなりになってしまうこともあります。こう考えると必要以上に本能の欲望や感情を興奮させることは、かえってマイナスになることが多いものです。またあまり深く物事を考え過ぎたり同じことばかりを考え続けていると、気が不足してうつ状態や自律神経失調状態に陥ることがあります。

 心の働きで自分の能力を最高に発揮させる秘訣は、「潜在意識の活性化」にあります。それには心にやさしく柔らかくしみ込むように、「自分は目には見えないけれど、大きな力に常に守られている。」とささやくのです。「私は無限の力に導かれている、ありがたい、大丈夫、これから良くなる、必ず出来るようになる。」と深く静かに繰り返し想うことです。毎日いかなることが起きようと、そんな変わりやすい波に焦点を合わせないで、ただひたすら潜在意識に心の照準を合わせるように訓練しましょう。

 潜在意識への働きかけは、回数と日数が決め手です。何回も何日もその努力を繰り返し続けていると、いつの日か必ずその努力が実を結んで、本当に想ったとおりの夢が実現する日がやってきます。

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