7章 潜在意識が病気をおこす

 私たちの脳は全身の中枢センターになっており、人間が人間らしく生きるための最も重要な働きを司っています。それは簡単に言えば3層構造になっています。一番深い中心的な部位が生命維持に欠かせない原始脳であり、その上に感情脳が乗り、最上階すなわち頭の表面に近い前頭部に前頭葉という高度な思考や理性を司る脳があります。

 私たちの頭脳は、意識の世界と無意識の世界を併せもち、この二つの世界の間を神経回路でつないで情報処理を行っています。コンピューターで全世界をつなぐインターネットのように全脳ネットワークを形成しています。

 病気がなかなか治らないときは、一度自分のこの無意識の世界のプログラムソフトをチェックしてみる必要があります。無意識の世界の潜在意識は深層心理ともいい、心の奥深くで自分の意思とは反対にわざと病気になってみたり長引かせたりするように働くことがあります。潜在意識の重要性を初めに説いたのは、ドイツの精神科医フロイトです。彼は数多くの患者と接するうちに、次のようなことが分かりました。

 全く意識しないのに心の奥底に秘められた過去の心の傷が、病気の大きな原因になっていることがある。それを汲み上げて意識化すると、急速に良くなるという経験を数多く得ました。これを潜在意識の浄化(カタルシス)と言います。誰かにグチを聞いてもらい自分の気持ちを分かって貰えると、急に心が軽くなり気持ちが落ち着いて健康状態を回復するのと同じ原理です。

 このことを医学的に考えてみましょう。交感神経はずっと緊張し続けると、アドレナリンが多量に分泌されて全身の血管が収縮して血行障害をおこします。さらに白血球の中の顆粒球が増え過ぎて、それが壊されるとき活性酸素を大量に生じて細胞を傷つけます。反対にリンパ球が相対的に減少するので、免疫力が低下して外敵やストレスに対する抵抗力が失われます。このようして病気の下地が出来上がってゆきます。


自分でできるマイナス感情チェック

1 どうしても許せない人間がいる。
2 思い出すのもつらい出来事がある。
3 悲しい別れが今も心に残る。
4 あの事件に腹が立って仕方がない。
5 昔とてもこわい経験をした。思い出してもぞっとする。
6 ものすごく怒られたことがある。
7 人前でひどい恥をかかされたことがある。
8 人生最大の失敗で打ちのめされた。
9 失恋が今も心のキズになっている。
10絶対に言えない秘密がある。
11コンプレックス(劣等感)が強くてどうしても自分に自信が持てない。

もし何か思い当たることがあれば、そのマイナス感情を開放し、プラス感情に変えることで病気を好転させることができます。事実何年も寝たきりの難病の女性が、奇跡的に回復して健康を取り戻したという症例があります。

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