24章 自然の導き Natural Navigation

 今アメリカの教育界ではIntelligent Design(知的計画)という考え方が話題を呼んでいる、と新聞に報じられていました。それはダーウィンの進化論とは観方を異にする新しい考え方です。宗教上の神とも違う、謂わば人体の設計図である細胞のDNAにあたるもので、高度に綿密にプログラムされて人類は誕生したという考え方です。

 私は全く別の言葉で自然の導きNatural Navigationと呼んでいます。700万年前人類がサルから別れ200万年前に原人が出現し、更に20万年前に私達の祖先である新人となった、この気の遠くなるような進化の過程そのものが自然の導きによって行われてきたという考え方です。そこには「より良く、より幸せに、より強く、より健康に、より豊かに生きる」というプログラムが組み込まれています。悲劇を未然に防ぐ、あるいは大難が小難ですむように体はシステム化されています。
 
 ですから自然の導き素直に従って生きる者は、もっと幸せになれるし、もっと丈夫になり、もっと豊かに生きることが出来るのです。

 ところが病気や不健康は現在の生活習慣がどこか自然にかなっていないわけですから、体がそのことをいち早く教えてくれている重要な注意サインです。今の状態を続けていれば将来危険なことになるから、早くそれを改めなさい!という体からのメッセージなのです。
 
 たとえば交差点で赤信号になっているにもかかわらず、それを無視して突っ込めば他の車と衝突してしまいます。体には特定の部位に信号が設けてあります。それがツボであり、体に異常が現れると信号が黄色や赤に変わり体が硬くなってきて、異常な圧痛反応が出ます。自然を無視した無理な生活は長続きせず、後になってどこかにひずみが出てきます。これを見逃さないで、何らかの対策を講じることが病気や大事故を未然に防ぐカギとなります。

 今一番心配されるのは昼夜逆転の風潮です。都会では一晩中明かりが煌々とついて多くの人々が活動しています。仕事でやむを得ないケースは別として、夜休むことができる人は早めにゆっくり寝て十分な睡眠を確保して欲しいものです。
 
 体内の自律神経系はエネルギーを使って活動する交感神経と、エネルギーを蓄える副交感神経から成り立っています。主に前者は日中働き、後者は夜間働くようになっています。それが昼夜逆転の生活になると、免疫力が低下してカゼをひきやすくなったり感染症に罹りやすくなります。内臓の働きも低下するために慢性疲労症候群となり仕事の能率も低下しやすくなります。うつはその象徴ともいえます。長時間働いている割には、一向に成果が上がってこないという結果になります。

 トヨタ自動車では「カイゼン」ということを大きな目標に掲げて、全社員が強い意識をもって日々の仕事に取り組んでいるそうです。私たちも一つの会社を経営しているのと同じです。そんな小さいことなどと無視せずに、小さなことでもコツコツ改善を積み重ねて自然の理にかなった生活をしましょう。

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